東芝の2017年3月期決算の最終赤字が約9500億円の見通し

5月15日、東芝が監査法人からの監査証明を得られないまま、2017年3月期決算を公表しました。最終赤字が約9500億円となる見通しであると発表しました。この結果、純資産ベースでは東芝は約2600億円の債務超過に陥った模様です。

東芝は近年不祥事が発生したり、経営判断ミスが表面化しています。今回の巨額最終赤字による債務超過の原因となったのは、アメリカにある原子力事業の子会社を減損処理したことにあります。この子会社を買収するさいに、子会社の収益力を過剰に高く評価した結果、高い金額で買収し、結果的には子会社の収益力が低かったために大幅な減損処理を強いられたこととなります。

グローバル市場においては、東芝以外の日本企業に対しても、企業買収が下手というレッテルを貼られてしまっているそうです。マクロ経済が好景気の頂点の時点で企業買収を実行してしまうため、高値掴みとなってしまうのです。

世界経済や日本の経済といったマクロ経済は、数年おきに循環しています。ところが、日本企業の経営者は「景気循環」という基礎知識さえ持っていないケースが多々見受けられます。東芝がアメリカの原子力事業会社を買収した時期は2006年です。リーマンショック前の好景気の頂点の時期に買収しているのです。マクロ経済の循環の頂点の時期に企業買収を実行してしまえば、どれほど優秀な企業であっても高値掴みをしてしまう可能性が濃厚となります。

この意味で、日本の企業経営者は「景気は循環するものだ」という基礎知識を身につけるべきだと考えます。

政府が推進している働き方改革に対して思うこと。

最近よくメディアで取り上げられている問題で、ワークライフバランスを上手く取るための「働き方改革」について考えさせられます。日本人は働きすぎとよく言われますが、まさにその通りだと思います。私の働いている業界は建設業になるのですが、現場担当は月曜日から土曜日まで早朝から深夜まで働き詰め、営業担当は定時後の会合や飲み会、週末の会合関係でプライベートはほぼ無し、設計や業務の部署もそれなりに夜遅くまで忙しく、比較的早く帰れるのは派遣社員やパートなどの方が働いている事務系の部署だけです。特に年配の方ほど仕事熱心の方が多く、男は仕事してなんぼといった考えが強い傾向があり、24時間職場で戦える社員を好む傾向があります。しかし私としては、家族といる時間より会社の仕事を圧倒的に優先しなければいけない事情に疑問を抱きます。それだけに、政府が実施している働き方改革に関して強い関心を持っているのですが、どうもやっていることが中途半端な気がしてなりません。36協定の改訂にしても、今までとさほど大きな違いを感じられませんし、プレミアムフライデーにしても、月末の忙しい週末に早退できる社員がいる会社なんて、民間でしたらほぼ皆無だと思います。私の会社でも、業務目標に働き方改革に関する項目が増えましたが、その反面、ほぼ同じ社員数で売上目標が昨年より上がっているという矛盾もあり、他の企業も同じような状況だと思います。これから日本は本格的な少子高齢化に差し掛かり、若者の意識も仕事よりプライベートの充実に生活の比重を求め始めてきています。そのため、今までのように大人数で沢山サービス残業をして利益を稼ぐという従来のスタイルができなくなってきます。将来的に今より少ない日本の人口で、今と変わらない生活水準で快適に暮らしていける体制を作るためにも、より強力で効率的な新しい「働き方改革」を政府が積極的に示して欲しいです。そこまで政府が動かないと、企業だけでは絶対に重い腰を上げません。